2015年8月3日

ステンレス4社、明暗分ける 一貫2社経常赤字

 日新製鋼と圧延大手の日本金属は31日、2015年4―6月期の連結決算を発表し、ステンレス国内4社の決算が出そろった。新日鉄住金ステンレス(NSSC)と日本金属が経常増益、日本冶金工業と日新製鋼ステンレス部門が経常赤字と明暗が分かれた。ステンレス原料となるニッケルのLME価格の続落により、一貫メーカー3社は大幅な在庫評価損を余儀なくされる中、NSSCはクロム系薄板の独自鋼種のグローバル拡販や厚板を中心とした二相ステンレスの販売強化が奏功した。4―9月期までは第一四半期の延長線上の低調なマーケット状況となりそう。日新と日本冶金の一貫メーカー2社は、販売価格のさらなる引き上げと、高付加価値製品の拡大が必要となる。

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