全国粗鋼生産2年連続減 23年度8683万トン 内外で需要低迷

2023年度の全国粗鋼生産量は8682万8000トンと前年比1・1％減り、2年連続減少した。9000万トン割れは2年連続。部品供給制約の解消で自動車生産は回復に向かったが、資材高などが影響し建設分野の需要が低迷。鋼材輸出も中国の経済減速と鋼材輸出の増加によってアジアの鋼材市況が下落したことで伸び悩んだ。産業機械は輸出の不振が続き、建設は人手不足など構造的な課題を抱え、海外含め需要に大きな回復は見込めず、24年度の全国粗鋼は「前年度並み」（高炉幹部）の見通しだ。