中国ステンレス産業 供給拡大の行き場は グリーン対応・原料調達課題

中国国家統計局が18日に公表した7―9月期の国内総生産（GDP）は物価変動ベースを除いた実質ベースで前年同期比4・9％の増加にとどまった。現地のステンレスメーカーは不動産不況の需要への影響を懸念しつつ、変化する市場に対応しようと高品質の製品の国産化など「質」の高度化を急ぐ。欧州連合（EU）による炭素国境調整税など「グリーン貿易障壁」への対応やニッケル、モリブデンなど原材料の安定的な調達体制の確保など課題は多く、成長を続けてきた中国ステンレス業界が曲がり角を迎えている。