2013年1月23日

三菱樹脂、世界最長クラス9.2m幅のクロムめっきカーボンロールを開発

 三菱樹脂は22日、ピッチ系炭素繊維「ダイアリード」を使用した、世界最長クラスの長さ9・2メートルのクロムめっきカーボンロールの開発に成功したと発表した。

 これまでの長さは6・5メートル。毎分2000メートルの高速回転での振れ(動フレ)が0・08ミリメートル以下という、安定回転性能を発揮する。このロールを使用することで、フィルムや製紙メーカーなどのユーザーは、ロールの回転に必要となる消費電力の大幅な削減を実現できる。

 クロムめっきカーボンロールは、長さは9・2メートルだが、外径が350ミリメートルと小径で、総重量を約400キログラムに抑えた。同じスピードで安定回転が可能なロールを鉄で製造した場合、通常その外径は約1メートル、総重量は4トン以上(今般カーボンロールの10倍)となる。

 産業用ロールは、フィルムや紙、不織布の製造ラインなどで使用される。比重がアルミニウムの約3分の2で、鉄以上の剛性を有するピッチ系炭素繊維を使用したカーボンロールは、軽量化や小径化、たわみの低減、慣性モーメントの低減、危険回転数アップ、振動抑制に優れた効果を発揮する。









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