2014年2月7日

鉄鋼新経営 新たな成長シナリオ/合同製鉄社長 栗川勝俊氏/来期黒字へ基盤構築/聖域なきコスト改善推進

 ――今期の市場環境などから伺いたい。  「昨年はアベノミクス効果により、為替が円安に振れ、経済は回復基調となった。鉄鋼需要は国内、輸出ともに好調に推移した。特に建設需要は民間工事、公共工事ともにおおむね盛り上がった。ただ、構造的にはS造は前期比20%程度伸びたが、RC造は鉄筋工不足もあって、5%の伸びにとどまっている。異形棒鋼メーカーの多くは、今期の鉄筋需要は10―15%伸びると過大評価し、上半期は生産・販売を見誤ったと感じる。また、円安は原材料スクラップ価格を高値で推移させる要因となり、電力などのエネルギー代についても高騰を招いた。特に、スクラップ価格は昨年夏、予想に反して下がらなかった。スクラップ自体が国際化商品となっていることを再認識させられた。異形棒鋼メーカーにとっては、需要予測とスクラップ動向の2つの錯誤が、経営にダメージを与えたと思う」

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