中・銀邦金属複合材料の日本法人、アルミ熱交換器材拡販 非自動車分野も開拓

 中国でアルミ熱交換器材料を手掛ける銀邦金属複合材料の日本法人である銀邦金属複合材料日本(本社=名古屋市西区、手島聖英社長)は、日本市場での販売拡大を本格化する。2025年の日本向け販売量は年約3500トンと、22年の年約2700トンから3年間で約30%増加した。26年は年4500トンを計画し、29年には年1万トンを視野に入れる。

 主力に位置付けるのは、自動車用熱交換器向けのろう付け用クラッド材とベア材。ラジエーター、コンデンサー、エバポレーター、ヒーター、オイルクーラー、インタークーラーなどに使うチューブ材、フィン材、プレート材を展開する。電動車向けではバッテリー冷却器やチラー用材料の需要取り込みも狙う。

 同社は23年12月に登記を完了し、名古屋市内に拠点を開設した。名古屋駅近くのルーセントタワーに事務所を構え、中国本社で製造するアルミコイル、板材を日本市場に供給する。手島社長はデンソーで30年以上にわたりアルミ材料とろう付けの技術開発に携わってきた。

 自動車向け材料は採用までの評価期間が長く、量産採用には時間を要するという。品質評価などを経る必要があり、短期間での切り替えは容易ではない。自動車分野で実績を積みながら、日本国内の商社と連携して比較的参入しやすい非自動車分野にも販路を広げる。

 非自動車分野では、建材用材料や排気ダクト材などを開拓する。自動車用熱交換器材料を事業の柱としつつ、用途を広げることで販売量を段階的に引き上げる考えだ。日本法人は国内顧客の窓口となり、中国本社と連携して品質、納期、技術要求に対応する。

 販売拡大に向けた技術提案では、低CO2材、フラックス入りろう材、高強度マグネシウム入り材料を訴求する。低CO2材はリサイクル材やグリーンエネルギー由来の地金を活用し、顧客の脱炭素ニーズに応える。フラックス入りろう材は顧客の塗布工程削減、高強度材は部材の薄肉化や軽量化につなげる。

 銀邦金属複合材料は江蘇省無錫市の既存工場に加え、安徽省淮北市で新工場を立ち上げた。既存工場の生産能力は年25万トン、新工場は年35万トンで、鋳造圧延の能力は合計年60万トン規模となる。淮北工場は電池関連企業が多い地域に立地し、電池や電池冷却器用材料の生産を重視する。

 日本法人は中国本社の生産力と技術提案を背景に、日本の熱交換器メーカーへの供給拡大を目指す。低炭素対応や工程削減、軽量化といった顧客課題に応じた提案を進め、自動車、非自動車の両分野で採用拡大につなげる。



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