13年度は全国粗鋼生産量が前年比3・9%増の1億1150万トンと米リーマン・ショック前の水準に近づいた。需要が回復する中、陥没していた鋼材価格の是正が一部進展。アジアの供給過剰問題は深刻化したが、円高修正によって鋼材輸出収益も改善した。
鉄鋼メーカーの業績は80社のうち84%、67社(前期は75社のうち25%の19社)が増収、71%の57社(32%の24社)が経常増益となるか黒字転換した。
売上高は新日鉄住金が5兆円台に乗せるなど高炉、特殊鋼、加工メーカーの多くが増収。
経常利益は、新日鉄住金、JFEホールディングスなどが大幅増益となり、神戸製鋼所、日新製鋼、新日鉄住金ステンレス、中山製鋼所、東京製鉄などが黒字転換した。
このように鉄鋼業界の経営環境はおおむね好転したが、電力などエネルギーコストが大幅にアップし、電炉メーカーは大幅なコスト負担増に見舞われた。特に普通鋼電炉メーカーは共英製鋼が減益、合同製鉄が赤字転落するなど苦戦を強いられた。
今期については、米国、日本など先進国の持続的な景気回復が期待され、世界の鉄鋼需要も拡大傾向を維持する見通し。ただし中国、韓国など近隣国の鉄鋼メーカーが能力拡大を加速。国内メーカーが技術先進性と国際競争力を維持し、基礎素材産業として日本経済の発展を支え続けるには、もう一段の収益改善が必要。法人税や電力コストの引き下げなど、国際競争上のイコールフッティング確保が不可欠となる。(上位30社を掲載。全80社の業績一覧は後日掲載)




















