2012年11月2日

関電値上げ、地区電炉が危機感強める/電力料金は韓国の倍 サーチャージ認知を

 関西電力が29日、電力料金の値上げを具体的に検討することを表明した。これに対し、関西地区電炉メーカーは「実施されれば、業界全体にダメージが大きい」と危機感を強めている。関西電力自体にコスト低減を求めるとともに、夜間料金など時間帯での配慮を期待する声が多かった。

 一方で、製品価格に電力料金の値上げを転嫁する“電力サーチャージ”を社会的にも認知してもらいたいとの意見や、電炉自体が電力消費を減らす工夫も必要との声もあった。

 地区電力料金の現状については「韓国のほぼ2倍」(高島秀一郎・共英製鋼会長)の意見が代表するように、国際的にも高いとの認識で、「メーカー各社はすでに、限界に近いコスト削減に取り組んでいる。その一環として、電力料金の安い夜間に集中的に操業しており、現場作業者にも負担をかけている」(同)との思いを持っている。

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