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2024.11.29
2019年6月7日
鉄鋼主力9商社の2019年3月期連結決算が出そろったが、鋼材価格の上昇と需要回復、事業会社の収益構造改革の効果などで全9社が増収となり、経常利益を公表する8社中5社が増益で、純利益も8社中6社が増益となった。経常減益となった3社も一過性のマイナス要因が足を引っ張った。今期については業績予想を公表する6社すべてが増収、4社が経常・純利益の増加を見込む。米中貿易摩擦が深刻化する中、世界経済は先行きの不透明感が増し、鉄鋼市場は一部で需要が停滞。中国の増産で供給が拡大しているため国際需給は軟化基調にある。一方で自動車など需要産業の構造転換が加速し、物流などコストも増加傾向にある。鉄鋼主力商社にとっては新機能創出やサプライチェーン刷新が持続的成長の条件となっており、収益の両輪であるトレード・事業投資とも慎重な舵取りを迫られることになりそうだ。
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