2014年8月11日

東海カーボン、電炉用電極 海外向け値上げへ

 国内電極最大手の東海カーボンは、9月以降に本格化する海外鉄鋼メーカー向け電炉用電極の輸出商談(2015年出荷分)で、値上げに踏み切るもようだ。リーマン・ショック以降、電炉用電極価格が低迷する中、電気料金の値上げで製造コストが大幅に上昇するなど、国内電極メーカーの採算は悪化。同社は、電炉用電極を製造している滋賀工場および防府工場(山口県)と、トーカイ・エルフト・カーボン(独)で減産体制を継続しており、足元はそれぞれ7割稼働で推移。コスト合理化を徹底してきているが、すでに自助努力による収益改善は限界に来ている。このため、「値戻しすることで、良品質電極の持続的な供給が可能な販売価格を実現しなければならない」(芹澤雄二・執行役員電極事業部長)と考えている。

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