【小ロット、多品種対応が課題】
今年5月下旬、神戸製鋼所は中期経営計画発表の場で、神戸製鉄所の高炉休止と上工程の加古川への集約を核とした鋼材事業の構造改革を正式に公表。川崎博也社長は、改革に踏み切った背景について「鉄鋼事業が2期連続で赤字となるなど、水面下にある今しかないという思いがあった。社長就任前の3月の時点で、『高炉休止は避けられない』と判断した」と語った。20年頃には国内鋼材需要が5000万トン程度にまで減少するとの見通しの下、加古川製鉄所1拠点で粗鋼年産700万トンを維持する方針を打ち出した。
神戸製鋼所の特殊鋼棒線の象徴である「神戸ブランド」を担う製鉄所の上工程休止に、業界からはさまざまな反応が上がった。発表直後に、ある線材二次加工メーカーの社長は「うちが注文している素材はオーダーメードに近い高品質で小ロット。今まで通り供給してもらえるのか」と戸惑いを込めて語った。17年以降はビレット供給が全量、加古川製鉄所から供給される中で、神戸製鉄所の特性である小ロット、多品種対応が継続できるのかを最大の課題とみる関係者は多い。
【半製品在庫増で納期対応向上へ】
神戸の1チャージ90トンの転炉に対し、加古川は250トン転炉と容量が大きく、神戸の特徴である小ロットのきめ細かい供給をいかに維持するかが重要となる。





















